なぜあなたは無料のティッシュを受け取らなかったのか？

駅や商業施設の周辺など人通りの多い場所でよく目にする街頭サンプリング。道行く消費者に無料で試供品などを配布し、商品を実体験してもらうことが一つの目的ですが、プロモーションを仕掛ける側としていつも注意していることがあります。

それは、受け取ってくれる人をいかに不快にさせないかということ。街頭で手にしたその商品の第一印象が、口コミの拡散や見込み客の獲得につながるかもしれない。100万本のサンプリングをすれば、その商品に対する100万人のブランドイメージが生まれるかもしれない。そう考えると、街頭サンプリングでイベント会社に課せられるミッションは決して小さくはないのです。

では、どうすれば受け取る人を不快にさせないのか。それは配布の仕方で決まる、と思いきや、実は配布するスタッフの声の大きさで決まったりします。例えば、道行く不特定多数の消費者の注目を引きたい場合は、大きな声で呼び掛けるように声をかける。道行く一人にサンプリングをする場合は、小さな声で語りかけるように。

当たり前と言えば、当たり前かもしれませんが、この声の使い分けが反対になっているサンプリング現場をたまに見かけたりします。あなたが街で何の気なしに受け取ってしまったティッシュ。逆に、無料なのに何となくもらわなかった試供品。そこには配布していたスタッフの声の大きさも少なからず関係していたはずです。